Contour+を使い倒す:2012シーズン中間報告

すでに、TwitterやFacebookをフォローしてくれている方はご存じだと思うが、XPRESSJAPANという無謀なプロジェクトは、大方の予想通り、4年目を迎えながら2012シーズン半ばにして収益の確保が難しく大幅な計画変更を余儀なくされた。 その結果として全日本モトクロスの制作公開を中断し、スーパーモトとエンデューロのみを最終戦まで継続する予定だ。

 


来年以降の制作活動については未定だが、昨年よりモニターユーザーとしてウエアラブルカメラ「Contour+」をお借りしている株式会社美貴本さまより、新分野への展開を提案され、現在そのプロジェクトに取り組んでいる。
そこで、今シーズン前半にトライしたContour+活用の研究をまとめてみた。



(1)ヘルメットマウント再考
今年ついに発売された待望のヘルメット専用マウントではあったが、ライダーの評判がすこぶる悪く、実戦で使用されることはなかった。 その理由は重心の高さに由来する重量感だ。
しかし、昨年使用していたロータリーマウントでは構造上の耐久性と振動の面で、再び使用するわけにはいかない。 そこで注目したのが、プロファイルマウント(下写真)だった。





これはGPS以降のモデルには本体購入時に同梱されているものなので追加購入の必要はないのだが、ただのペラペラした樹脂製の造形を見た目で却下していた。
しかし、苦肉の策で使ってみると、重心の低さはもちろん安定性、強度ともにプロモトクロスライダーのハードなライディングでも不足はなく、自分の見る目のなさに呆れてしまった。

ただ装着には貼付済みの純正両面テープを使わずに最初から汎用品の使用をお勧めする。
その理由は、純正品はあまりにも強力すぎるため、つけっぱなしで良い場所以外では剥がすときに傷つけてしまう可能性が大きいからだ。

実際に撮影した映像はこのようになる。







(2)ハンディカムとしての活用
手持ちやスタビライザーを利用した撮影は以前よりトライしていたのだが、メインカメラと併用する場合の持ち運びに苦慮していた。
そこで海外のクリエーターがGoProをDSLRにマウントしてサブカメラ化している画像を見て、部品を集めて組み立ててみた。


今回使用した部品は
Contour ユニバーサルマウントアダプター #3100
BOLING製 ホットシュー用 フリー ツインプレート ブラケット(6月末現在輸入元の在庫切れ)
ZOOM Hot Shoe Mount HS-1 H1用デジタルカメラマウントパーツ

これでナニができるのかというと、まず前述の携行がメインカメラと一体化しているため容易であり、長いレンズを使っている場所でワイドアングルが必要なときにContourを使える。
あるいは、同時録画して画角の違う素材を収録することができるので、ワンマンオペレーションのドキュメンタリー撮影の場合は素材撮影機会とバリエーションを増やすことができる。
見た目が微妙にカッコいい(ヘンともいえるが)というのもクリエーターっぽく見られるのでポイントにはなる。

もちろん、このようなブラケットはPCMレコーダーやライト、本体からHDMI出力してライブビューでフレーミングのチェックができるEVFモニターなどのマウントにも使えるので、ワンマンオペレーションで全てをこなそうとする人には重宝するだろう。 DSLRやビデオカメラに乗せなくても、ブラケット下の1/4インチネジを使えばグリップハンドル雲台「BARSKA ACCU GRIP」などにも装着できるので、活用の幅はさらに広がるはずだ。

しかし、ここまでオプションで拡張していくと、普通にハンディカムを買った方が安上がりだった、ということにもなりかねない点は留意するべきだろう。



(3)PCを使わずにContourから直接撮影した映像を見る
液晶モニターや再生機能がないContourは、通常撮影した映像を見る場合はストーリーテラーを使うか、エクスプローラーでコピーアンドペーストするのだが、いずれもPCやMacを利用しなければ見ることができない。
この場合USB接続するとエクスプローラー上では「ムーバブルディスク」と表示され、外付けの記憶領域として認識されるのは既知の通りだ。

そこで、現地プロモーションに使用していたTranscend HD メディアプレーヤー TS-DMP10にUSBケーブルを使用して接続してみたところ、プレーヤーにキチンと認識され、再生できた。
もちろんプレーヤーのリモコンを使って早送りやスローなどの操作もできるので、研修やスポーツの練習で「録ったものをすぐに大画面で見る」といった場合には、電源とプレーヤーとモニターを準備しておけばどこでも映像を活用することができる。



(4)インターバル撮影でタイムラプス映像を作る
Contour+にはインターバル静止画撮影機能があるので、これを利用してタイムラプスを作ってみた。


インターバル撮影の場合、撮影したファイルは「xxxMEDIA」フォルダにそのまま連続して放り込まれていく。 ストーリーテラーではプレビューも、取り込みもできないので、エクスプローラーでコピーアンドペーストでPCに取り込むことになる。
これをサンプル映像のように編集するためには、筆者が使用しているSony Vegasなどの編集ソフトが必要。
静止画の設定は撮影間隔を1秒間にシャッターを切る回数で3/5/10/30/60回で設定できるので自由度は高い。タイムラプスではなくても静止画像が目的で撮ってもよいのだが、シャッタースピードは固定のため手ブレが目立つので、できれば三脚の使用が望ましいだろう。

コメント