TEST REEL 2013 #1 | Sony NEX-FS100JK

 

これが発売された時、Sonyは俺のために作ってくれた! と思ったものだが予算の都合がつかず入手するまで1年と6ヶ月もかかった。
発売当時、というかメーカー希望小売価格はまだ69万円!なのだが、決算時期ということでキットレンズと128GBメモリーユニット付きでかなりの破格値で購入できた。

昨年まで使用していたCanon EOS60Dでも”それなり”に撮れてはいたが、時代の流れはHDから4Kに向かっていることはすでに明白であり、YouTubeでも1080Pでの再生やアップロードに完全対応している上に、ユーザーの使用環境もAppleのRetinaディススプレイに象徴されるような高解像化が進行している。
昨年まで標準にしていた720Pでは解像感が不十分なので1080Pへの移行は必然、しかしスローモーションには60fps以上での撮影が必須であり60Dはその設定できない。
さらに昨年のRed bull 3style Japan Finalで感じた暗部の階調表現やノイズリダクションはレンズ交換だけでは対応できず上位機種への移行は避けられないものだった。

そこで当初はCanon EOS6Dを追加購入する方針だったが、動画撮影機能では比較にならないFS100の実売価格が大幅に下がっていた事からコストパフォーマンスで購入を決めた。
9年前にビデオ制作を始めた時はSony VX2000を使っていたので、ビデオカメラのイージーさは十分理解しており、その操作性の高さに加えて高解像が実現できるのがスーパー35mm大判センサー搭載のFS100だった。

とりあえず開幕までの習熟のため、いつものテストフィールドに出かけて、いつものカモを撮ってみた。

60DではISO160を標準にしていたので、ISO500という最低値に違和感を覚えたが、日中のアウトドアでISO640に設定してもNDフィルターを装着することで、無駄にシャッタースピードを上げずにすむ。上位機種のFS700にはNDフィルターが本体に内蔵されているが、FS100はレンズに装着する必要がある。今回使用したのは可変式 NDフィルター New-View Pro Fader ND 49mm [減光範囲 ND2~ND400]可変式 NDフィルター New-View Pro Fader ND 67mm 【減光範囲 ND2~ND400】

AFは精度が高く、ナメた構図でもマニュアルから切り替えたあとでも迷ううことがなく対象に追随している。今回はテストできなかったがSonyのPVを見るかぎり高速移動する対象の追従性は問題無さそうだが、マニュアルでのリングの操作性と視認性がやや甘い感じだ。手動でフォローフォーカスするときにビューファインダーでピントのピークが掴みづらく、この点はさすがに60Dが優っている。
しかし甘いピークを脳内補正して”これくらい”という感覚でも大丈夫な感じではあるので、細かいことは気にしない。

機動性が重視する制作スタイルなので本体のハンドリングは重要。
スライダー使用には三脚が必須であることには変わりがないが、60Dよりも重い分安定感があり、Glidetrack SDでも良好。
セットアップやレンズ交換などでちょっと置きたいときに、ショルダーストラップがあるといいな、と思ってたら、ちゃんとホルダーがあった。 しかし三脚装着後は邪魔になってくるのでベルト部分を脱着できるOP/TECHのループストラップを購入予定。

早速撮ってみた素材でなんの工夫もせずに編集して、Youtube(上)とVimeo!(下)にアップロードしてみた。なおVimeo!は年間$199のPROメンバーにグレードアップすれば1080pで公開できるが、現在年間$60のPLUSメンバーのため1080pでアップロードしても720pでエンコードされて公開される。

両方のサービスでは若干色合いが違うようだが、解像感はほぼ同じで、早朝の低照度にもかかわらず階調表現はまずまずでノイズはほとんど感じられない。
今回使用したレンズはキットレンズのSEL18200 18-200mm f3.5-6.3という比較的暗いレンズとE 16mm F2.8 SEL16F28に純正ワイドコンバーターVCL-ECU1で広角をカバーしてみた。
きっちりハマる純正なのでNDフィルターが使用できないが、良い感じの周辺の歪み具合で、エンデューロやパドックでの近接撮影で活躍してくれそうだ。




TEST REEL 2013 #1 | Sony NEX-FS100JK from masami kuroda on Vimeo.

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