2015 summer | Somewhere in Japan



自然界に明確な季節の区切りなんてないんだけど”9月になったから”という人間界の日本における文化的慣習にもとづいて、6月から8月末までに撮りためた素材をモンタージュ的に編集してみた。ノリでSomewhereとは書いてみたけど、全て兵庫県豊岡市神鍋高原の蘇武岳山系万場登山口-四ツ山越えコースで収録した。

この地域で撮り始めて一年。
毎回登る、というかウロツクたびに発見があり、なかなか飽きない。
今夏より撮影機材をEOS6Dに無理してグレードアップしたため、暗い森の中で高感度域に頼る場面でもノイズが少なく、いろいろトライできている。しかしながら”大物”というか野生動物の撮影はかなり難しい。

この辺りは5月の連休前に猟友会に依頼して鹿狩を行うため山中にいるシカは田舎の路上に出てくるシカよりも遥かに警戒心が強く、人間の気配や匂いを察知した瞬間に鋭い鳴き声を発して、仲間に警告し、走り去るため、なかなかゆっくりとカメラを構える猶予を与えてくれない。
昨年晩秋に朝日が差仕込み始めたほぼ垂直の谷から登山道の尾根筋に駆け上がってくる十数頭の群と遭遇した絶好のシャッターチャンスがあったものの、当時は不意の遭遇に備えておらず、ただただ野生の力に見とれるだけであった。

その後、最近ようやく移動中のカメラの保持は「やはり手持ちが一番!」という結論にたどり着き、カメラはボディに50-500を装着してレンズマウントのショルダーストラップ、三脚もバックパックに差し込むのをやめて、三脚ストラップで肩から下げる方式に変更している。
もちろん、天候の急変による全力撤収もありえるので機材を収納するためのLoweproトップローダーと50-500用レンズケースも携行。

シカしながら、シカはいまだ撮れず、シカたがないのでキノコを撮っている。
こいつらは逃げ出さないし、ハイキングルート上にポツポツと生えていて、比較的簡単に見つかる。
キノコなんてwww、と普通は思われるだろうけど、季節のかわり目ごとに多種多様な形や色をしたアレが、枯れ葉を押しのけ持ち上げてニョキッと地面から現れた姿は、なんとも奇妙でありながら好奇心を刺激される。

この他の写真はこの辺に

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