ハリオアマツバメ / White-throated needletail swift


10月に入って今年こそ紅葉に染まっていく森を追いかけてみよう、と思っていたのですが、またまたいつもの気まぐれで兵庫県中部の標高1006mの低山で、山と高原地図アプリの「52・氷ノ山」にも掲載されている近所の千ヶ峰に登ってしまいました。
400m付近の三谷登山口には無料駐車場(50台位収容・トイレあり)があるためか、私のホームコースの大杉山よりハイカー・登山者が多く、ルートも整備されています。
階段状の岩や木の根がルート上に多いため比較的歩きやすく、急坂の谷筋から急坂の尾根筋をガンガン登って1時間20分ほどで山頂に到着しますが、ほぼ山頂まで人工林の杉林が続くため谷筋の滝以外に心が動く撮影対象はなく、大杉山の万場ルートに比べたら物足りない感じでした。

しかし山頂で遭遇したハリオアマツバメにはシビレました。
http://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1479.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/ハリオアマツバメ



警戒することなく、私の5mくらいのすぐ近くを凄まじい風切り音を残して飛び去っては高速で旋回、急反転しては朝食に勤しむ鳥なんて初めて見ました。
さて、ツバメとはついているものの生物分類学上はアマツバメ類アマツバメ目アマツバメ科ハリオアマツバメ属に分類され、アマツバメ科は18属99種が熱帯から温帯に分布しており、日本にはハリオアマツバメ(正確には亜種だそうですが…)の他にアマツバメが繁殖のために東南アジアのマレーシア、インドネシアまたはオーストラリアから渡来、近年留鳥としてヒメアマツバメが日本各地の平地に四季を通じて定住し営巣、繁殖しているそうです。


さて、今回撮影したハリオアマツバメは特徴的な尾羽に針のように鋭く突き出た長い数本の羽があり、漢字で書くと針尾雨燕、英名ではそのまんまニードルテイルと呼ばれています。
このハリオが営巣繁殖するのは日本中部以北の高山域とされているので、兵庫県中部で見られるのは”渡り”のルートだからと考えて間違いないでしょう。



早朝、日が差し込み始めた山頂を20羽ほどの大群が高速で飛び回る光景は圧巻でした。10分ほどで移動していくのですが、その30分後には再び同じ群れの一部の集団が戻ってきたのか、あるいは別の群れかは確認できませんが、やや数が少なくなって姿を見せました。
また、昼ごろに登頂した数日前にはつがいと思わしき二羽のみで千ヶ峰山頂の”テーブル”を独占しており、なかなか興味深い連中です。
この時の気温は約14度でしたので、来年の春から初夏にかけての渡りの季節に再び撮影に登る基準になるかもしれません。


コメント