ヨシガモとオオバンが気になる

数年間観察を続けている後池と昨年注目し始めた通池(樫山)で、近年減少傾向にあるヨシガモと渡来数が増加傾向にあるオオバン。

同じくらいの大きさの二つの池は、ヨシの林がある浅い皿池、近隣の交通量が割と多い、という共通点がありますが、後池にはヨシガモがおらず、オオバンは双方にいます。同じような環境でも滞在する種が違うというのは興味深いところです。

案外、各種の血統による伝承で居着く池が選ばれているような気がしますが、各個体を追跡してみないと断言はできませんし、識別なんて無理筋すぎるので、やるならGPS追跡となるでしょうが、個人の趣味にかける経費を超えてしまいます。

その一方で、今冬の小野大池はボーリング調査のために久しぶりにかいぼり、というか水抜きをやっており、2月14日現在は調査完了しているので若干水が溜まってきたものの、昨年のような盛況には程遠い状態で、12日に通りかかったときはカンムリカイツブリが一羽だけポツンと浮かんでいました。

もともと近隣にため池が多く、代替はあるので人間の都合で多少の変化を加えても、それに対応する柔軟性を鳥は持ち合わせている一方で、かいぼりのような大規模な変化は水中の生物にとっては短期的な絶滅を引き起こします。水位が回復すれば土中に隠れた底生生物や上流から流れてくる魚の稚魚やプランクトンが留まることで、ある程度の生態系は回復するので、系としての恒常性は保たれていると見ることはできますが、それはあまりにも人間勝手ではないか、という気がしないでもなく、ワタクシ的にモヤモヤした感を拭うことはできません。

撮影機材:Panasonic GH4

+ Olympus M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

+ Olympus MC20

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